そよ風の中では日々色々な相談を受けることがあります。その中で『感情のコントロールが難しい』『一つのことに集中しづらい』という相談を受けました。そこで色々な手段を探っていたのですが、行き着いた手段の一つに【マインドフルネス瞑想】というものがありました
どういったものかと言いますと、あぐらでもイスに座った状態でもいいので、背筋を伸ばしながらリラックスして、ゆっくりと深呼吸を行います。そして意識を向ける先は自分の呼吸だけ、というものです

ここまで聴くととても簡単そうに思えますね

しかし人間は何も考えずにいようとしてもついつい色々なことを考えてしまいがちです。試しにやっていただけると分かると思いますが考えようとしなくても、過去のこと、未来のこと、今日の晩御飯、TVやインターネットで観たことetc...色々なものが勝手に思い浮かんできます(ただこれは人間としてあたりまえの反応なので、深くは気にしないでください)。この瞑想のポイントは余計なことが思い浮かんできても「あ、また関係ないこと考えてるな」と気づき、改めて自分の呼吸だけに意識を向ける、ということを繰り返すことです。そのため『気付きのトレーニング』と呼ばれています。この練習を繰り返すことで、余計な考えが浮かんできても素早く目前のことに意識を向けなおせるクセがつくという寸法です

そして利用者の方に実践していただいたところ、この瞑想をすることで気持ちがスッとするという感想をいただきました。そしてそれを見ていた他の利用者さんも一緒に瞑想をしはじめ、今では利用者・スタッフを交えて3~5分ほどの瞑想をしている姿が日常的に見られます

そしてこの瞑想ですが、そよ風では最低で2分を目安に実施しています。実はこの2分という時間設定にも理由があります

人間が怒る時には『怒りを誘発する物質』が血液の中に発生します。それが原因でガーッ!と怒ってしまうわけですね。ですがこの物質、実は血中に存在する時間が非常に短いのです。わずか90秒で消えてしまいます

つまり怒りの感情はガーッ!と怒る前に90秒だけ我慢すれば怒らずにいることができるのです

それを利用して感情のコントロールの練習として瞑想の時間を2分に設定しています。怒ってしまいそうな時に2分間の瞑想を行うことで『怒りを誘発する物質』を消し去ってしまおう、という魂胆ですね

ちなみにこれを始めたところ、心配性なメンバーさんは心配になる気持ちを抑えられています。あとは心配な気持ちが強くなった時に自分でこの方法を試せるようになれば…というところが課題ですね。これからもがんばっていきましょう